ノギスのJCSS校正に関して

計測機器の調整と特徴について知ろう

ノギスは測定対象物の厚みや径などを図るための道具で、正しい測定精度を維持するためにも定期的なメンテナンスを必要とします。そのようなメンテナンス時に、この道具の校正を行う方法として一般的に知られているのがJCSS校正です。この調整方法では、計量法校正事業者登録制度の登録事業者が、国際規格に基づいて、依頼主の計測器などの調整を行っています。このJCSSは、ISO／IEC17025という試験所や校正機関の能力に関する一般要求事項をもとにして、調整作業を行っているという特徴があります。また、他の特徴として、JEMICのJCSS認定シンボル付校正証明書が国際試験所認定協力機構加盟の全ての国と地域で相互受け入れができるという点などがあります。つまり、国際的な通用性があるのがJCSS校正であり、さらにこの証明書は自動車などの品質システムなどにも対応しており、高い品質を保証しているということが言えるのです。

ノギスを用いた測定は正確であることが前提とされていますが、使用し続けていくとだんだんと精度が低下しているという課題があります。こうした点は測定機器類にはよく見られる事でもあり、高い精度を維持し正確性を維持するためにも定期的な校正が必要とされています。しかし、校正を行った後の正確性を客観的に証明することは大切で、例えば海外との貿易などでノギスで測定した数値の正確性を示すことが必要となることもあります。そのような場合に、JCSS校正は国際通用性という点でもメリットがありますので、貿易相手に対して正確性に基づく計測を示すことができるのです。ノギスは物の厚みや径などを図るための道具で、このような道具で測定した値がきちんと海外にも通用することを示せることは、相手側の信用を得るという点でもとても重要なポイントになっているのです。

計測の信頼性を高めることができる

JCSS校正というノギス調整のための手段は計測値の信頼性を高める点でも国際的にも通用する方法になりますし、この方法では国家標準にトレーサブルな標準器が用いています。そのことによって、ISO9000シリーズやISO14000シリーズなどの規格運用を行っている企業に、安心して利用してもらえるというメリットもあります。このように、JCSS校正はさまざまなメリットがある校正手段で、こうした方法を用いて校正が行われた機器類を用いた測定は信頼という点でもとてもメリットが多いのです。